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30周年『古畑任三郎』豪華”犯人たち”の印象深い名ゼリフ

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スポーツ界のスーパースターもゲスト出演!

■ 石黒賢「本当のことを言うには、僕はうそをつきすぎていた」


 同じ三谷脚本の名作ドラマ『振り返れば奴がいる』(フジテレビ系)で正義感にあふれた主人公の外科医を演じた石黒賢。1stシーズン「殺人公開放送」では、自称霊能力者の青年を演じ、また別の魅力を放っている。自身の霊能力番組の生放送にむけて河原で”仕込み”をしていた黒田清(石黒)は、通りすがりの男性を誤って殺してしまい、生放送中にその死体を霊能力を使って”偶然見つける”、という手に打って出る。

 その番組の観覧席にたまたま居合わせた古畑に、殺人犯であることと、さらに超能力はインチキであったことを突き止められた黒田。10代の頃は本当に”力”があったと訴える彼は「でも…20歳を過ぎてから、だんだん感じなくなって。でも周りは許してくれない。僕が何か変わったことをしたり言ったりすることを待ってる。期待には答えないと」と切なげに笑う。古畑に「どうしてもっと早く本当のことを言わなかったんですか?」と問われ、「それどころじゃなかったから! …本当のことを言うには、僕はうそをつきすぎていたから…」とこぼす黒田=石黒の表情を見ていると、彼もある意味で”被害者”なのでは、と思えてくる。哀愁に満ちた余韻を残す回だった。

■ 鈴木保奈美「あなたに事件を担当してほしかったわ」


 1990年代、若手トップ女優の名をほしいままにしていた鈴木保奈美がゲスト出演した1996年の2ndのシーズン最終回「ニューヨークでの出来事」は、シリーズでも数少ない殺人の起きない、正確には犯人が無罪となり、「完全犯罪」として成立してしまったかつての殺人事件に古畑が挑む、という異色の回だ。渡米中の古畑が長距離バスで乗り合わせた女性、のり子・ケンドール(鈴木)は、かつて小説家の米国人夫を毒殺したが、逮捕を免れていた。古畑はのり子の話の中に仕掛けたトリックを見抜いた上で事件を”解決”するのだが、もちろん彼女を逮捕することはできない。

 ところが、完全犯罪を成し遂げてしまったのり子には、皮肉な運命が待っていたという。夫の死後に出版された小説は大ヒットし、自分は世間の笑い者になっているというのだ。「私、夫の不倫の本の印税で生き延びてるんです」「こんな罰があるかしら? こんなことなら、あなたに事件を担当してほしかったわ」と、古畑に悲しげに言い放つのだった。

■ イチロー「僕はうれしかった…。最高の対戦相手が現れたって」

(C)Zeta Image
 プロ野球界、いや、スポーツ界きってのスーパースター、イチローが「イチロー」役で出演し、しかも殺人を犯す展開で日本中を驚かせたのは、2006年新春に放送された『古畑任三郎』ファイナル第2夜「フェアな殺人者」。「イチロー」が、シリーズおなじみのキャラクター・向島(むこうじま)の異母兄弟だった、という設定以上にファンを驚かせたのは、卒なく演技をこなすイチローの姿だった。これまで数多のスポーツ選手がドラマ・映画で演技に挑戦し、悪い意味で視聴者に衝撃を与えてきた歴史があるが、イチローはスペシャルドラマのメインキャストとしてほぼ出ずっぱりながら、見事に田村さん演じる古畑と渡り合い、「イチロー」を熱演。「走・攻・守」のほかに”演技”もできるのかと多くのファンの度肝を抜いた。

 そんなイチローも、古畑との対決に敗れて逮捕されるが、わずかな手がかりで自身にまでたどり着いた古畑を称賛。「僕はうれしかった…。最高の対戦相手が現れたって」と、まるで名投手と対戦したかのような言葉を残して去っていった。(文:前田祐介)

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