2024年上半期ドラマ 魅力的だった俳優は?
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■北村匠海『アンチヒーロー』
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北村匠海
2024年4月期にTBSの日曜劇場で放送された本作。4人の脚本家が緻密(ちみつ)に作り上げた法廷劇で、北村は、長谷川博己ふんする主人公の弁護士・明墨正樹の法律事務所にやってくる若手弁護士・赤峰柊斗を演じている。
本作は壮大なる伏線が張られたミステリー作品として先の読めない展開が注目を集めていたが、そんな不明瞭なストーリーのなか、赤峰は唯一と言っていいほど、自身の思う正義にまい進する。視聴者にとっては彼の視点で物語を見ることで、難解なストーリーに感情移入できる。
その意味で非常に難しい役柄であるが、彼の考える正義に向かっていく清廉さ、そして“濁”を葛藤しながら心に入れて変化していく姿は、物語のもう一つの醍醐味(だいごみ)でもある。
そんな難役を北村は正面から正攻法で演じ切った。特にラスト、“アンチヒーロー”を受け継ぐのか、受け継がないのか…というスリリングなシーンで見せた目力は、非常に印象的だった。北村が常日頃から「とても大切な作品」と話している『鈴木先生』(テレビ東京系)で、先生と生徒役で対峙(たいじ)した長谷川とがっつりと共演するというのも、非常にエモーショナルな趣を与えてくれた。
■竹内涼真『Believe−君にかける橋−』
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